0. 本節の概要
低レベル攻略を知っておきたいテクニックと、本攻略の制限の意図を簡単に説明します。
FF5の低レベル攻略についてよくご存知の方にとっては前提となる知識となります。
おさらいと考えていただくか、読み飛ばしてもらっても結構です。
1. 低レベル攻略の基礎知識
FF5の低レベル攻略は、おそらくRPG屈指の密度のやりこみが行われています。
その要因として挙げられる代表的なものが、以下のような項目でしょう。
1. ボス戦で経験値を獲得しない
2. 即死攻撃が効く、睡眠や麻痺といったステータス異常で無力化できるといったケースが多い
3. 低レベルでも威力の高さにモノを言わせて瞬殺可能なスキルが多数存在する
4. キャラクターのカスタマイズ性が高く、敵の性質に合わせて広範囲から対応を選べる
1.の仕様により、強制的にレベルが上がる場面はほとんどありません。
そのため、雑魚敵との戦闘を回避していくだけで、ほぼ初期レベルのままラスボスまで進むことが可能です。
(一部例外として、ビッグブリッジなど、回避不能な雑魚戦闘に対して経験値回避テクニックを利用します。
場所、方法などの詳細は外部ページの低レベル攻略をご確認ください)
低レベル攻略では、普通にプレイする場合にはあまり意識することのない情報やスキルを活用します。
これらを用いて一見不可能そうなほぼ初期レベルでの終盤ボス攻略を実現するのが、低レベル攻略のポイントとなります。
特にFF5においては活用できる情報が非常に多く、加えてスキルも強力なものが揃っているため、容易に低レベル攻略が行えます。
ボス敵の情報としては、例えばレベルが5の倍数であればレベル5デスで終了ですし、石化が効く敵ならブレイクで一撃必殺となります。
有名かつお手軽なスキルとしては、特定のモンスターを「放つ」、調合ドラゴンパワーでレベルを上げて「銭投げ」などが挙げられます。
実際にはそれらがあまりにも強力すぎるため、そのうちのいくつかをさらに禁止することが通例になっています。
どの敵に対してどのような攻撃が有効であるかは、戦う前に予め調べておく必要があります。
スキルについても、前者は捕らえたモンスターに対応する発動技の知識、後者は効果を把握しにくい調合の知識が不可欠です。
これらはおよそ使えるものが知られており、全て、もしくは一部についてそれらを利用するのが一般的です。
攻略に色を持たせるために、これらは追加の制限により使用を禁止、もしくは制限されることが多いです。
本レポートでは、特に有名なものについて敵データの項で説明することがあります。
2. 制限のコンセプトについて
本攻略のメインとなる制限は「ABP0」「装備禁止」の2つになります。
「ABP0」とは、一切のアビリティポイントを獲得せずに攻略することを意味します。
攻略上の影響としては、大きく以下の4点が挙げられます。
1. アビリティが使用できないため、ジョブ構成が制約される
2. アビリティとしてしか習得できないスキルが利用できない
3. ジョブマスターによるすっぴん、ものまね士へのステータス引継ぎができない
4. ABP0を維持するにあたっての戦略上の制約が発生する
1.については、アビリティが使用できないため、例えば白魔法を使うためには白魔道士を入れることになります。
人数分だけしかコマンドを用意できない上、後述の制限により一人はすっぴんで固定されるという点は戦略構築に大きく影響します。
本攻略においては無関係ですが、マスター引継ぎすっぴんと異なりジョブにより装備品が限定されるというのも大きな制約です。
2.について、低レベルで有用とされるアビリティとして「分身」「隠れる」「調合」「蘇生」といったものが挙げられます。
低レベル攻略ではこれらを軸にするものも多く、これらの使用制限が戦闘に与える影響はかなり大きいです。
3.は1.と関連しますが、FF5の仕様として、アビリティを全て習得したジョブはその特性がすっぴん、ものまね士に引き継がれます。
例えばシーフをマスターすればすっぴんがシーフと同じ素早さになり、忍者をマスターすれば二刀流が自動で得られます。
およそABPを制限しない攻略ではすっぴん=万能戦士ですが、ABP0においてはすっぴん=器用な一般人であり、ジョブ性能がかなり弱体化します。
4.について、ボスは経験値を所持していませんが、ABPについては所持しているものが多いです。
これの入手を防ぐため、「予めすっぴんを最低一人パーティーに入れておき、すっぴん以外を戦闘不能にして止めを刺す」手法が用いられます。
すっぴんで止めを刺す方法としては、「HPを減らして通常攻撃」「ロッド使用」「魔法のランプを使う」のいずれかが一般的です。
無装備の項で説明しますが、本攻略においてはこれらを全て制限しており、別の方法を用いることが前提となっています。
「装備禁止」とは、一切のアイテムを装備することなく攻略することを意味します。
攻略上の影響としては、大きく以下の3点が挙げられます。
1. 武器が装備できない
2. 防具(盾、頭防具、体防具、アクセサリ)が装備できない
3. 装備を介して発動するアイテムが使用できない
1.により、各キャラの攻撃手段としての「たたかう」がほとんど意味を成さなくなります。
鞭や眠りの剣に代表される、アビリティ枠を使用せずにステータス異常を与える手段が使えなくなります。
すっぴんにおいては貴重なダメージ源でありこれを活用する戦略も多岐に渡りますが、いずれも使用不可の扱いとなります。
「魔法剣」、及びそれを使用する魔法剣士は活躍できなくなります。
2.について、防具を利用してでダメージを無効化する戦略が使えなくなります。
盾による攻撃回避、ボーンメイル等によるダメージ完全カット、属性防御による無効化が利用できません。
ミラージュベスト、エルメスの靴、リフレクトリングなどの低レベル攻略の要となる装備品も制約されます。
なんらか対策をしない限り、物理攻撃は1発ごとに一人が戦闘不能、全体へのダメージ攻撃を受けた時点で全滅となります。
3.について、低レベル攻略で主に活用されるのはロッド使用によるガ魔法の発動、正宗のヘイストが挙げられます。
ロッド使用はすっぴんにおける最大火力といっても差し支えなく、これが制限されることですっぴんの火力がガタ落ちします。
実質的にすっぴんが行える攻撃は「素手による通常攻撃」「アイテム攻撃」の2種となります。
いずれも有効な敵が限られているため、すっぴんの攻撃による止めはほぼ望めなくなります。
他の制限については、手軽な攻略を使わずダメージで削りきることを主題にするための制限の意味合いが強いです。
3. 基本戦略
攻撃方法として、本攻略のダメージソースはその大半が「白魔法」「黒魔法」「時空魔法」「青魔法」に集約されます。
ファリスのMPは最大でも31しかなく金の髪飾りも使用できないため、一部の魔法は使用できません。
かなり短い周期でエーテルによるMP回復を行う必要があります。
ダメージ魔法としてよく使用するものとしては「ラ魔法」「コメット」「ホーリー」が挙げられます。
このほか、モンクの通常攻撃、「投げる」、「地形」も活用する機会があります。
毒が有効な敵に対しては、毒ダメージで削りきるという戦法も有効になります。
防御方法として、以下のようなものが代表例として挙げられます。
1. ナイト以外を瀕死にした上で守りで攻撃を防ぐ(瀕死ナイト)
2. ブリンク、リフレク、ゴーレムで攻撃を無効化
3. 睡眠、麻痺、混乱、ストップ(愛の歌)を利用してハメる
4. ヘイスト+スロウで時間差を作り、フェニックスの尾で復帰
1.と2.は敵の攻撃をかわすことを主題にしたものです。
3.は攻撃させなければ勝てるという理論に基づいた防御法です。
4.は手数にモノを言わせる攻略です。全体攻撃やカウンターがなければこれで事足りることも多いです。
いずれも敵の行動パターンや状態耐性の穴を突くことを前提としています。
4. テクニック:止めの刺し方
本攻略において、ABP0と無装備の制限によりすっぴんの優位性がほとんど失われています。
一方で、ABP0を維持して止めを刺すには、すっぴんのみを残して止めを刺す必要があります。
これを実現するために一工夫が必要となるケースが多く発生します。
大きく4つに分けて簡単に解説します。
1. すっぴんがダメージを与えられる敵の場合、そのダメージで止めを刺す
敵の防御力が0であれば、すっぴんの攻撃でもダメージが入るため撃破が可能です。
敵がアンデッドであれば、ポーションやハイポーションがそれなりのダメージ源になるためこれを利用できます。
敵の行動周期が長ければ、クリティカルが出るまで攻撃すれば倒すことが可能です。
2. 毒ダメージで倒れるタイミングを見越してすっぴん以外を戦闘不能にする
「黒魔法:ポイズン」で毒状態にし、敵が倒れるタイミングを見計らってすっぴんだけ残します。
毒が効く敵に対して有効な攻略法になります。睡眠が効くのであれば毒+睡眠にするだけで勝てることも多いです。
ポイズンはカルナックで購入できます。
3. 青魔法「自爆」で止めを刺す
HPを調整し、「青魔法:自爆」で止めを刺しすっぴんだけ残します。
FF5においては、敵味方に同時にダメージを与える方法が自爆しかありません。
(毒やスリップで相打ちを狙うという方法もありますが、人力での活用は難しいです)
耐性が関係しないため利用機会は多岐に渡ります。火炎放射やエアロでHPを調整する攻略が各所で現れます。
自爆はピュロボロスからラーニング可能です。
4. 敵の行動を利用して止めを刺す
混乱させて自滅させる、リフレク状態のすっぴんを残して反射ダメージで撃破、自滅ローテーションを誘うなど。
敵の行動パターンによっては有効になることがあります。